「ALGOってISO 20022対応コインの一つらしいけど、XRPやXLMと何が違うの?」
ISO 20022対応コインを調べていると、ALGO(アルゴランド)の名前は必ず出てきます。でも他の4つと比べると「何が特徴なのかよくわからない」と感じる人が多いようです。
実はALGOは、この5つの中で最も「DeFi(分散型金融)と従来の金融インフラをつなぐ」という役割に特化したコインです。
そして、知る人ぞ知る実績として、世界で初めて国家デジタル通貨(CBDC)の基盤に採用されたブロックチェーンでもあります。
この記事では、ALGOが何者なのか、なぜISO 20022対応コインとして注目されているのか、そして他の4つとどう違うのかを整理します。
ALGOとは。開発者がMITの暗号学の権威というところから始まる

ALGO(アルゴ)は、Algorand(アルゴランド)というブロックチェーンのネイティブトークンです。
2019年にローンチされ、開発したのはSilvio Micali(シルビオ・ミカリ)博士。MITの計算機科学・暗号学の教授で、暗号学のノーベル賞とも呼ばれる「チューリング賞」を受賞した世界的権威です。
「暗号学の専門家が、最初から金融インフラとしての使用を想定して設計したブロックチェーン」というのが、ALGOの出発点です。
ALGOが解決しようとしている問題:ブロックチェーン・トリレンマ
ブロックチェーンには「トリレンマ」と呼ばれる問題があります。
- セキュリティ(安全性)
- スケーラビリティ(処理能力・速度)
- 分散性(特定の組織に支配されない)
この3つを同時に満たすことが非常に難しく、多くのブロックチェーンはどれかを犠牲にして成り立っています。ビットコインはセキュリティと分散性は高いが遅い。イーサリアムはスケーラビリティの向上に苦労しています。
ALGOはこのトリレンマを「Pure Proof of Stake(PPoS)」という独自のアルゴリズムで解決することを目指しています。
Pure Proof of Stakeとは
PPoSでは、ALGO保有者全員がコンセンサスに参加できます。ランダムに選ばれた「検証委員会」がトランザクションを承認する仕組みで、特定の大口保有者やマイニング業者が支配権を持ちにくい設計になっています。
処理速度は4〜5秒以内にファイナリティ確定、手数料は1回0.001ALGO(数円以下)、TPSは6,000以上。そして消費エネルギーが極めて低く、カーボンニュートラルを達成しています。
世界初の国家デジタル通貨(CBDC)基盤に採用された
ALGOの最も印象的な実績のひとつが、マーシャル諸島共和国の国家デジタル通貨(SOV:Marshallese Sovereign)の基盤に採用されたことです。
マーシャル諸島はポリネシアに位置する太平洋の島国で、人口約4万人の小さな国です。しかしここで、世界で初めて国家主権デジタル通貨がAlgorandブロックチェーン上で発行されました。
「どこかの中央銀行が実験した」ではなく、実際の国家通貨として機能しているという事実は、ALGOの技術的信頼性を示しています。
欧州中央銀行(ECB)のデジタルユーロ試験にも登場
欧州中央銀行(ECB)がデジタルユーロの開発・試験を進める中で、AlgorandのネットワークをCBDC実証のためのプラットフォームとしてトライアル利用したことが報告されています。
世界最大規模の中央銀行のひとつが「使えるか試してみた」という事実は、技術的な評価の高さを示しています。
なぜISO 20022との関係が語られるのか
ALGOはXRP・XLMのように「ISO 20022標準化団体の正式メンバー」ではありません。これは正直に伝えておくべき点です。
ではなぜISO 20022対応コインとして語られるのか。理由は2つあります。
理由① 技術的な親和性が高い
ALGOのPure Proof of Stakeは、ISO 20022が求めるデータ構造・高速処理・低コストという要件と高い整合性を持っています。金融機関がISO 20022メッセージをやり取りする際に必要な「確実な決済確定」と「コスト予測可能性」を満たす設計になっています。
理由② RWA(リアルワールドアセット)のトークン化が進んでいる
2026年時点で、Algorandのネットワーク上には2億9,400万ドル(約440億円)相当のトークン化された米国国債・不動産が乗っています。
現実の金融資産をブロックチェーン上でデジタル化する「RWAトークン化」において、AlgorandはISO 20022の構造化データと組み合わせることで既存の金融システムとの統合が容易な設計になっています。
他の4つとどう違うのか
この5つの中で、ALGOのポジションを整理するとこうなります。
| ALGO | XRP | XLM | XDC | HBAR | |
|---|---|---|---|---|---|
| 主な用途 | DeFi・決済・RWAトークン化 | 銀行間送金 | 個人・途上国送金 | 貿易金融 | 企業・政府インフラ |
| ISO 20022 | 技術的整合性・高い | 正式メンバー | 正式メンバー | ネイティブサポート | 完全対応 |
| CBDC実績 | マーシャル諸島(世界初)・ECBトライアル | XRP Ledger上で試験例あり | ウクライナCBDC採用 | − | オーストラリア・Project Acacia |
| DeFi | ◎(中心的) | △ | △ | △ | ○ |
| TPS | 6,000+ | 1,500+ | 1,000+ | 2,000+ | 10,000+ |
ALGOの独自ポジションは「DeFiと従来の金融インフラを橋渡しする」という点です。
XRP・XLM・XDC・HBARがいずれも「既存の金融機関・銀行向けのインフラ」に重心を置いているのに対し、ALGOは「DeFiのエコシステムを金融規制に対応させながら発展させる」という方向性を持っています。
2026年、ALGOに起きている新しい動き
2026年4月、Googleの研究論文がAlgorandの耐量子暗号技術を引用し、価格が22%急騰するという出来事がありました。
また同時期に、スイスの小売銀行PostFinanceがALGOの直接取引・保有サービスを開始しました。
「技術論文に引用される暗号学的な強さ」と「銀行が顧客向けに直接取引できるようにする採用」が同時に起きているのは、ALGOの設計思想(MIT発・暗号学的に堅牢)が評価されている結果だと思います。
ALGOを選ぶ前に知っておくこと
正直に書きます。
ALGOはXRPと比べると価格の知名度・流動性は小さいです。ISO 20022の正式メンバーではない点も、XRPやXLMと比べると弱みになります。
一方で、「DeFiと金融インフラの融合」「量子耐性暗号」「CBDCの実採用実績」という面では、他の4つが持っていないユニークな強みがあります。
私がALGOに注目しているのは「すぐ上がるから」ではなく、「暗号学的に堅牢な設計で、DeFiと既存金融の橋渡しという独自の役割を持っている」という理由からです。
ALGOを買う方法
ALGOは国内複数の取引所で取り扱いがあります。
SBI VCトレードでは、ALGOのほかXDC・HBARなど他の国内取引所では買えないISO 20022対応コインをまとめて購入できます。具体的な購入手順はSBI VCトレードでALGOを買う方法で解説しています。
bitFlyerでもALGOを購入できます。すでにbitFlyerの口座をお持ちの方はこちらが便利です。
どちらも口座開設は無料です。XRP・XLMをすでに持っている方が、ISO 20022軸でポートフォリオを広げる際のサブ口座として開設しておく価値があります。
まとめ
- ALGOはMITの暗号学権威が開発した、Pure Proof of Stakeを採用したブロックチェーン
- ブロックチェーン・トリレンマを解決し、高速・低コスト・分散性を同時に実現
- マーシャル諸島の世界初の国家デジタル通貨(CBDC)基盤に採用。欧州中央銀行のデジタルユーロ試験にも登場
- 2億9,400万ドル相当のRWAトークン化が進行中。DeFiと既存金融の橋渡し役
- 2026年にGoogleの量子暗号論文に引用・スイス銀行の直接取引開始など、技術的評価が高まっている
- 国内ではSBI VCトレード・bitFlyerで購入可能
XRP・XLM・XDC・HBARと合わせて、ISO 20022という軸で世界の金融インフラの変化を俯瞰する視点を持てると、どのコインがなぜ動くのかが見えやすくなります。
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